【つわりを軽くする方法】妊娠初期でも毎日できるやさしい対策

妊娠初期、多くのママを悩ませるのが「つわり」。
食べられない、気持ち悪い、においが辛い…。症状やつらさは人によって異なりますが、「どうにかして少しでも軽くしたい」と思う方は少なくありません。
この記事では、妊娠初期に無理なく実践できる「つわりを軽くする方法」を、食事・生活・心のケアなどさまざまな視点からわかりやすくご紹介します。
そもそも、つわりって何?なぜ起きるの?
つわり(悪阻)とは、妊娠初期に起こる吐き気や食欲不振、眠気、倦怠感などの体調不良のことです。ホルモンの変化や自律神経の影響、妊娠による身体的・心理的ストレスなどが原因と考えられています。
● 主な症状には次のようなものがあります:
- 食べ物のにおいで吐き気がする
- 空腹時に気持ち悪くなる
- 眠くて起きていられない
- 何も食べたくない・飲めない
- 唾液が増えて気持ち悪い
人によっては、ほとんど症状がないこともあれば、水分さえ摂れない重度のつわり(妊娠悪阻)になることも。誰にでも起こり得る自然な反応であり、症状の出方にはかなり個人差があります。
つわりはいつまで続くの?
一般的には、妊娠5週ごろから始まり、12〜16週ごろに落ち着くケースが多いですが、これも個人差があります。
● つわりのピークは?
妊娠8〜10週あたりが一番つらいと感じる人が多いようです。ピークを過ぎると少しずつ軽くなる傾向がありますが、中には安定期に入っても続いたり、出産まであるというケースも。
「終わる」とわかっていても、毎日つらいと先が見えず不安になるもの。そんな中でも、少しでも快適に過ごす方法を探していきましょう。
つわりを軽くする【食事の工夫】
食べられない・飲めないというのがつわりの代表的な悩み。無理に栄養バランスを考えすぎず、「食べられるものを、食べられるときに」が基本です。
① 空腹を避ける「ちょこちょこ食べ」
空腹になると気持ち悪くなる「食べつわり」タイプの方は、1日3食にこだわらず、少量を何度も食べましょう。枕元にビスケットやおにぎりを置いておくのも◎。
② においが少ないものを選ぶ
においに敏感な時期は、温かい料理より冷たいものが食べやすい場合も。炊き立てのごはんや油のにおいが苦手な方は、冷ましてから食べたり、ラップを外で開けてから食べるなど工夫を。
③ 炭酸水やレモンで気分転換
炭酸水やレモン味の飴、ガムなどが気持ち悪さを軽くすることも。口の中をさっぱりさせるだけでも楽になることがあります。
④ 水分補給はこまめに
脱水にならないよう、スープ・ゼリー・氷など食べやすい形で水分を摂るようにしましょう。「1日2リットル」などのノルマは不要。少しずつでOKです。
⑤ 食べられるものを優先してOK
この時期は栄養バランスより、「体が受け付けるもの」を最優先に。果物・ヨーグルト・うどん・じゃがいも・パンなど、食べやすいものから始めてみましょう。
つわりが軽くなる【生活の工夫】
毎日の生活にも、つわりを和らげるヒントがあります。無理せず、できる範囲で試してみてください。
① 朝はゆっくり動き始める
起きた瞬間から気持ち悪い方は、起床前に軽く何か食べることで症状が和らぐことも。布団の中でクラッカーをかじってから起きる方もいます。
② においの強い場所を避ける
料理中のにおいや、お風呂場、スーパーの総菜コーナーなどが苦手になることも。マスクをしたり、できるだけ他の家族にお願いできると安心です。
③ 家事や仕事は手抜きでOK
頑張りすぎず、最低限でOK。掃除や買い物は家族に頼ったり、宅配サービスを活用するのも方法です。特につらい時期は「休むこと」が一番の対策になります。

④ 通勤・外出は無理せず調整
電車やバスで気分が悪くなることもあるため、混雑を避ける・座れるルートを選ぶなど工夫しましょう。どうしてもつらい日は、早めに休むことも大切です。

つわりを軽くする【心のケア】
つわりのつらさは、体だけでなく心にも大きな影響を与えます。「気分が落ち込む」「誰にもわかってもらえない」と感じてしまうママも少なくありません。
① 自分を責めない
「こんなに何もできないなんて…」「他の妊婦さんは頑張ってるのに」と、自分を責めてしまう気持ちが出てくることがあります。でも、それはつわりのせい。自分が悪いわけではありません。
② 家族や周囲に気持ちを伝える
つわりは見た目では伝わりにくく、理解されにくいことも。つらさや不安をパートナーや家族に正直に話すことで、協力を得やすくなります。「何をしてもらえると助かるか」も一緒に伝えると◎。
③ 同じ悩みを持つ人の声を聞く
ネットの体験談や妊娠アプリの掲示板などで「同じ気持ちの人がいる」と知るだけで、安心できることがあります。孤独を感じやすい時期だからこそ、共感できる存在は大切です。
④ 気分転換できる方法を見つける
横になりながらでも楽しめるドラマ、心地よい音楽、香り、読書、編み物など、体を休めつつ気持ちが安らぐ時間を意識して持ちましょう。短時間でも、心に余裕が生まれます。
これはやってよかった!リアルな体験談
ここでは、実際につわりを経験したママたちの声を紹介します。
「とにかく冷たい果物が食べやすくて、毎日スイカばかり食べてました。飽きてもOK、次の食べられるものを見つければいいって思ったら気が楽になった!」(30代・第1子)
「毎朝、クラッカーとスポーツドリンクを枕元に置いてました。朝起きてすぐ口に入れるだけで吐き気がかなり減った」(20代・第2子)
「においが無理すぎて料理はすべて夫担当に。最初は申し訳なかったけど、思い切ってお願いして正解でした」(30代・第1子)
「寝ても覚めても気持ち悪くて、泣いてばかりいたけど、SNSで“つわり終わったら忘れるよ”という声に救われた。今ほんとに忘れてる(笑)」(20代・第3子)
こんな時は病院へ相談を
以下のような場合は、「つわりだから」と我慢せず、すぐに医療機関へ相談を。
- 水分も摂れず、尿が出ない・濃い
- 体重が急激に減る(1週間で3kg以上)
- 立てないほどの倦怠感がある
- 吐き続けてしまい、何も受け付けない
これらは「妊娠悪阻(にんしんおそ)」の可能性があります。点滴治療が必要なこともあるので、つらさを抱え込まずに相談を。
パートナーや家族に伝えたいこと
妊娠初期は、体の変化とともに心も揺らぎやすい時期。つわりは単なる「吐き気」ではなく、日常生活に支障をきたすほどの不調を引き起こすこともあります。
パートナーや家族に知っておいてもらいたいのは、次の3つです:
- つわりは体調の一部で、我慢できるものではない
- 食べられないことに罪悪感を持たないよう見守ってほしい
- 「何ができる?」と声をかけてくれるだけでも救われる
妊娠は家族全体のライフステージが変わる始まり。お互いを思いやりながら、乗り越えていける関係性が築けるといいですね。
がんばりすぎなくていい。つわりの時期は「ゆるやかに過ごす」ことがいちばん
妊娠初期のつわりは、頑張ってどうにかなるものではありません。つらさを我慢したり、自分だけで乗り越えようとせず、「今日は何もしない日」と割り切って休むことも、立派な対策のひとつです。心や体の調子に波があるのは当然なので、できる日は少しだけ家事をして、無理な日は横になって過ごす。そんなふうに、“その日その時の自分”に合わせて過ごすだけで、少しずつ気持ちが軽くなるはずです。
とくに大切なのは、まわりの人に素直に頼ること。パートナーや家族に「今日は調子が悪いからお願いしたい」と伝えるだけでも、気持ちがラクになることがあります。つわりがあると、料理の匂い、動くだけの疲労感、寝不足などさまざまなことが重なってストレスがたまりがちです。だからこそ、「ひとりで頑張らない」と決めて、周囲と一緒に乗り越える工夫をしていきましょう。
もし、つわりがどうしてもつらいときは、産婦人科で相談するのも大事な選択肢です。必要があれば、吐き気止めや栄養補助などの医療的サポートを受けられることもあります。
つわりはいつか終わる。だから、いまは「ラクしてOK」
つわりのつらさは、経験した人にしかわからない苦しさがあります。「この不調はいつまで続くの?」「また今日も吐いた…」と涙した日も、きっと乗り越えられます。
すべてを完璧にやろうとせず、「今日1日がんばった自分を認める」だけでも十分。
つらいときは、抱え込まず誰かに頼ってください。この記事が、毎日がんばるあなたの心を少しでも軽くできますように。

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