妊娠中の便秘がつらい…原因と解消法まとめ

妊娠中、「お腹が張って苦しい」「毎日出なくて不安」…そんな“便秘の悩み”に直面する妊婦さんはとても多いです。実は、妊娠中のホルモンや体の変化が深く関係していて、誰にでも起こりうるもの。この記事では、便秘の原因から、すぐにできる対処法、妊婦さんでも安心な解消法まで、丁寧にわかりやすく解説します。
「便秘ってどの程度が普通?」「赤ちゃんへの影響は?」「薬は飲んでいいの?」など、妊婦さんのリアルな疑問にもお答えします。
妊娠中の便秘はなぜ起こる?主な原因と体の変化
妊娠前は特に問題なかったのに、妊娠してから便秘がひどくなったという声はよく聞きます。これはホルモンや体の仕組みの変化が大きく影響しているからです。
以下のような原因が考えられます:
- ①ホルモンの影響(プロゲステロン)
妊娠中は「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が増加します。これにより腸の動き(蠕動運動)が弱まり、便が腸内に長くとどまりやすくなります。 - ②子宮の圧迫
お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて、子宮が腸を圧迫するようになります。これにより腸の動きが妨げられ、排便がスムーズに行えなくなることがあります。 - ③運動不足
妊娠中は安静にしがちだったり、つわりで動けない日が続いたりして、運動量が減ります。それも便秘を引き起こす一因に。 - ④食生活の変化
つわりで食事量が減ったり、好みが偏ったりすることで、食物繊維や水分が不足しがちです。 - ⑤ストレスや生活リズムの乱れ
環境の変化や妊娠への不安も、腸の働きに影響することがあります。
妊婦さんが感じる「便秘あるある」体験談
実際に便秘で悩んだ妊婦さんの声をご紹介します。
「妊娠初期から出にくくなって、5日出なかった時は本当に苦しかった。水分も摂ってるのに全然ダメで…。お腹もパンパンで赤ちゃんに悪影響があるんじゃないかって心配になりました」(30代・妊娠4ヶ月)
「便意はあるのに、力むとお腹が張るし、痔になりそうで怖い…。トイレが怖くなってました」(20代・妊娠6ヶ月)
「出産直前まで便秘が続いて、出産のときにお腹の張りと便意が混ざって大混乱しました…」(40代・経産婦)
このように、妊娠中の便秘は体だけでなく、心にも負担をかけます。だからこそ、早めの対処がとても大切です。
妊娠中でも安心な「便秘解消法」7選
薬に頼る前に、まずは日々の生活でできる対策を取り入れてみましょう。以下は妊婦さんでも安心してできる便秘解消法です。
- ①水分をこまめにとる
朝起きたら白湯を飲む習慣や、常に水筒を持ち歩くのも◎。 - ②食物繊維を意識する
ごぼう・さつまいも・きのこ・海藻・納豆・オートミールなどがおすすめです。 - ③発酵食品を取り入れる
ヨーグルト・味噌・ぬか漬けなど腸内環境を整える効果があります。 - ④軽い運動をする
ウォーキングやマタニティヨガなど、無理のない範囲で体を動かすのも効果的。 - ⑤排便リズムを整える
毎朝決まった時間にトイレに座るなど、習慣化を目指して。 - ⑥ストレスを溜めない
リラックスできる時間を意識的にとりましょう。 - ⑦妊婦専用の便秘薬を医師に相談
どうしてもつらいときは、自己判断せずに病院で相談を。
「これって危険?」便秘が引き起こす注意したい症状
基本的に妊娠中の便秘は珍しくない症状ですが、次のような場合は注意が必要です。
- 強い腹痛や出血を伴う
- 数日間、まったく排便がない
- 吐き気や食欲不振が続く
- お腹が異常に張って苦しい
このようなときは、すぐに産婦人科に相談しましょう。
妊娠中の便秘と「痔」や「お腹の張り」との関係
便秘が続くことで、痔(ぢ)やお腹の張り、さらには切れ痔・いぼ痔の原因になることも。妊娠中は肛門周辺の血流が滞りやすくなるため、もともと痔になりやすい体質に加えて、便秘によるいきみが拍車をかけてしまうのです。
便秘を放置せず、こまめに解消しておくことは、痔予防にもつながります。また、強くいきんでしまうことでお腹の張りがひどくなるケースもあります。無理に出そうとせず、「便意がないときは座らない」「決まった時間にトイレに行く」など、体に負担をかけない習慣を心がけましょう。
便秘薬は飲んでいいの?市販薬・病院処方の違い
妊婦さんの中には「どうしても出なくて苦しい」「薬を使ってでもスッキリしたい」と思う方もいるかもしれません。ただし、市販の便秘薬の中には子宮を収縮させる成分が入っているものもあり、妊娠中の使用は注意が必要です。
もし薬を使用する場合は、必ず以下のように対応しましょう:
- かかりつけ医に相談して、妊婦でも使える便秘薬を処方してもらう
- 自己判断で市販薬は使わない
- サプリメントも医師に確認(鉄剤で便が硬くなるケースもあるため)
多くの産婦人科では、酸化マグネシウムなど赤ちゃんに影響が少ない便秘薬を処方してくれます。恥ずかしがらずに相談することが大切です。
つらいときは無理しない。便秘で病院に行っても大丈夫?
「便秘くらいで病院に行ってもいいのかな?」と遠慮してしまう妊婦さんもいますが、妊娠中の便秘は立派な相談対象です。
以下のような場合は、産婦人科に相談しましょう:
- 1週間以上便が出ていない
- お腹の張りや痛みが強い
- 便秘薬を使っても効かない
- 痔や出血がある
先生に相談することで、体に合った薬を処方してもらえたり、生活のアドバイスをもらえることもあります。
妊娠週数ごとの便秘の傾向と対策
妊娠中の便秘は、週数や体調によって傾向が変わります。
| 妊娠初期(〜15週) | 中期(16〜27週) | 後期(28週〜) |
|---|---|---|
| ホルモンの影響とつわりで食生活が乱れやすい。便秘が始まりやすい時期。 | 赤ちゃんの成長で腸が圧迫され始める。軽い運動を取り入れると◎。 | 子宮の圧迫が最大に。便意を感じにくくなる。水分+排便リズムがカギ。 |
それぞれの時期に合わせた対策を意識することで、便秘を軽減できます。
Q&A|妊娠中の便秘、気になる疑問に答えます
Q. 便秘が赤ちゃんに悪影響を与えることはありますか?
A. 基本的には便秘が直接赤ちゃんに悪影響を与えることはありません。ただし、便秘による腹痛やいきみでお腹が張ってしまうと、早産リスクなどが懸念されることもあるので注意が必要です。
Q. 鉄剤を飲み始めてから便秘がひどくなったのですが?
A. 鉄剤の副作用で便が黒く硬くなり、便秘が悪化するケースがあります。その場合は医師に相談して、便秘薬の併用や飲み方の工夫をすると良いでしょう。
Q. オリゴ糖や乳酸菌のサプリは飲んでも大丈夫?
A. 基本的に妊婦さんでもOKなものが多いですが、念のため医師に確認を。過剰摂取には注意しましょう。
妊娠中の便秘を軽くする生活習慣とは?
妊娠中の便秘対策は、日々の生活習慣の積み重ねがとても大切です。特別なことをしなくても、ちょっとした心がけで症状が和らぐこともあります。
たとえば、朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むことで、腸の動きを促す効果が期待できます。常温の水や白湯をゆっくり飲むと、体への負担も少なく、お通じがスムーズになることがあります。
また、食事の時間を毎日できるだけ同じにすることも大切です。規則正しい生活は腸のリズムを整える助けになり、自然なお通じにつながることも。
さらに、トイレに行きたいタイミングを逃さないようにしましょう。妊娠中はトイレを我慢しがちですが、我慢を重ねることで便秘が悪化することもあるため、可能な限り早めに対応することが理想です。
そして何より、「完璧を目指さなくていい」と自分を許す気持ちも便秘対策には大切です。ストレスは腸の動きを止めてしまうことがあるので、自分の体調やペースに合わせて、できることを少しずつ取り入れてみてください。
まとめ|「赤ちゃんのためにも、自分のためにも」腸を整えよう
妊娠中の便秘は、とてもよくある悩み。だからこそ、早めに対策をとることが大切です。毎日の食事・生活リズムを見直すだけでも、体は少しずつ変わっていきます。
体がしんどいときは無理せず、医師に頼ることも選択肢の一つ。赤ちゃんのためにも、自分自身が快適に過ごせる環境を整えていきましょう。
これからの妊娠生活を、少しでも穏やかに、心地よく過ごせますように。
※この記事は一般的な情報をもとに作成しています。実際の症状や対応については、専門の医師にご相談ください。
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