【鉗子分娩とは?】出産時に行われる医療処置と安全性について

「鉗子分娩(かんしぶんべん)」という言葉に驚く妊婦さんも少なくありません。
ですが、これは出産時に赤ちゃんやママの安全を守るために行われる大切な医療処置のひとつです。この記事では、鉗子分娩の目的や方法、安全性についてやさしく解説します。
鉗子分娩とは?
鉗子分娩とは、「鉗子(かんし)」という金属の器具を使って、赤ちゃんの頭をはさみ、引き出すことで分娩を補助する方法です。
出産が難航したときや、早急に赤ちゃんを出す必要がある場合に行われます。
どんなときに行われるの?
鉗子分娩が選ばれるケースは以下のような状況です:
- 赤ちゃんの心拍が下がっている
- ママがいきむ力が弱く、出産が進まない
- 分娩時間が長くなりすぎている
- 吸引分娩では対応が難しい場合
鉗子ってどんな道具?
鉗子は、先端がカーブした金属の器具で、赤ちゃんの頭を優しく包み込むようにして使います。
器具はもちろん滅菌済みで、医師が熟練の手技で慎重に操作します。
赤ちゃんへの影響は?
一時的に皮膚に跡がつくことがありますが、ほとんどが数日〜1週間程度で自然に消えます。
医師が必要と判断したうえで慎重に行うため、安全性は確保されています。
ママの体への影響は?
会陰切開を併用することが多くなります。切開や出血はありますが、医師による縫合と術後のケアで回復は見込めます。
吸引分娩との違いは?
吸引分娩はカップを使って赤ちゃんを引き出すのに対し、鉗子分娩は頭を挟んで慎重に導き出します。
吸引で難しい場合に鉗子が選ばれることがあり、状況により使い分けられます。
まとめ
鉗子分娩は怖いイメージを持たれがちですが、ママと赤ちゃんを守るための安全な処置です。
不安がある方は、妊婦健診などで医師や助産師にあらかじめ相談しておくと安心です。
※医療処置についてのご注意
この記事では、妊娠・出産に関連する医療処置や薬の種類について、できるだけわかりやすく解説しています。ただし、実際の治療方針や判断は、妊婦さんの体調や赤ちゃんの状態、病院の方針などによって異なります。
気になることがある場合や詳しく知りたい方は、必ずかかりつけの医師や助産師にご相談ください。自己判断で薬を使ったり処置を避けたりすることは、思わぬリスクにつながる可能性もあります。正しい知識と医療者のサポートで、安心して出産にのぞみましょう。